『殺人鬼フジコの衝動』 真梨幸子

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2008年12月に徳間書店から刊行された真梨幸子の描き下ろし長編『殺人鬼フジコの衝動』です。後に徳間文庫で描き下ろし短編「私は、フジコ」というタイトルの小冊子との2冊セットの限定版も出版されました。デビュー作「孤虫症」でもそうですが、かなり嫌な気持ちになる独特の物語を書く人で、湊かなえや沼田まほかるとかいった人たちと一緒にイヤミス(読んだあとにイヤな後味が残るミステリとして注目されています。少なくとも15人を殺し、「殺人鬼フジコ」と呼ばれた女性の人生を克明に描いた記録小説という体裁を取っている、内容的にもなかり衝撃的な作品です。

 小学5年生、11歳の私は両親と妹の4人家族です。両親は見栄が強くすぐにお金を使ってしまうので、私たちの給食の食費も滞納している始末でした。特に子供には殆どお金を使ってくれないので、体操着は妹と一緒に一着、絵の具も共用でした。そんなとき女らしい体に変化しつつある事がクラスの男の子たちにバレてしまい、私を恐喝するようになります。家に帰っても夫婦喧嘩、その後お父さんは私を折檻するのでした。ある日学校をズル休みして町を歩いていると、その男の子にバッタリ出会ってしまいました。面白半分で追いかけてくるそのK君を振り切るためになっている踏切を強引に通りぬけます。そして後ろでK君は電車にひかれてしまいました。遠くのマンションの窓からお母さんの顔が見えます。そしてその顔は血だらけでした。

 森沢藤子は一家惨殺事件の唯一の生き残りでした。お母さんとお父さん、そして妹を殺されたのです。お母さんの妹の茂子が彼女を引き取ることになりました。東京から離れて富士山の近くの町です。そこで新しい小学校の生活が始まりますが、藤子はいくつかあるクラスの輪の中で、あまり良くないグループに入ってしまうことになります。次第に相手のご機嫌を取らなければならなくなり、それを守らなかった為に仲間外れにされていきます。さらにクラスで飼っていたカナリアが死んでいるのを発見された藤子は、自分がしたように思われる事に恐怖を感じ、カナリアをバラバラにして始末するのですが、それをクラスメイトのコサカさんに目撃され、ついにはその少女を殺してしまいます。

とにかく最初の殺人が小学校5年生、そこから高校時代には付き合っていた彼氏が友だちの女の子とデキてしまい、その女の子に彼と別れてくれと詰め寄ったところから、その女の子は彼と別れ話を持ち出すんですが、それに逆上した彼はその女の子を絞め殺してしまいます。それを隠ぺいするために藤子はバラバラにして始末するのを手伝います。その保証として念願の結婚を手に入れるのですが、その結婚生活は惨めなものとなっていきます。どんどん下降していく人生と負の考え方がフジコを殺人鬼へと変えていってしまいます。とにかく嫌な気持ちになるほどの壮絶な人生、かなりドロドロでした。ただこの小説はやっぱりミステリです。小説の構成ははしがき、第1章から第9章、そしてあとがきからなるのですが、この記録小説全体にトリックが仕掛けてあります。そしてあとがきを読むとびっくり。フジコという女性(少女)の視点から見てきたこれまでの物語が、その意味合いが大きく変わってしまいます。フジコの犯した罪は罪なんですが、そうなる人生の過程というか因果関係が180度ひっくり返ってしまうような衝撃を受けます。
内容はかなりきついですが、ミステリーとしても十分に素晴らしい内容となっている作品でした。

ずうのめ人形 澤村伊智

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2016年7月刊行 角川書店

 

第22回日本ホラー小説大賞を「ぼぎわんが、来る」で受賞した澤村伊智の受賞後第1作目となる『ずうのめ人形』です。この作品は第30回山本周五郎賞の候補になりました。わたしは「ぼぎわんが、来る」を読んでいなくて、さらに『ずうのめ人形』も本の帯以外の知識を一切持たない状況でこの本を読みましたが、どうやら本作品に登場するライターの尾崎とその恋人で霊能力者の真琴は「ぼぎわん」から登場しているようです。それを知ってたら、また違った感じで読めたかも。

 

今度の怪異は、あなたの手の中にー。

嗤い声が聞こえたら、もう逃げられない。

 

オカルト雑誌でアルバイトをしている藤間は締め切りを過ぎているのに原稿がまだ来ていないライターの湯水に連絡を取ろうとしますが音信不通になってしまっています。同僚の岩田と一緒に湯水の自宅を訪れますが、そこで2人は湯水の死体を発見しました。その死体は顔中に糸のようなひっかき傷があり、自分で目をえぐり出したような状態でした。1週間後、岩田が湯水の自宅にあった原稿を読んでみろと藤間に渡します。この原稿は湯水のアパートで見つけていて、なぜか火で燃やそうとしていたのでした。しかし多くの部分が無事に残っていて、岩田はこれをこっそり持ち帰って読んでみたのでした。岩田から受け取った時、なぜか岩田は藤間に赤い糸が見えるかと尋ねてきました。しかしそんなものは見えません。その原稿はずうのめ人形にまつわる都市伝説の事について書かれたものでした。序盤は来生里穂という中学2年の女の子の話でした。お父さんと別れて子供を連れ戻そうとするお父さんから隠れて生活している母と弟と妹の4人家族です。学校でもいじめの標的にされていて、唯一の楽しみはオカルト系の怖い本でした。そんな彼女は図書館通いをしていましたが、そこで知った図書館の交換ノートで自分と同年代で趣味も同じゆかりちゃんという女の子と知り合います。そのゆかりちゃんが教えてくれたのが「ずうのめ人形」という都市伝説でした。それはその話を読んだ人を4日後にずうのめ人形がやってきて殺してしまうというものでした。藤間はこの原稿を読みながら、自分もすでに視界の遠くの方に他の人には見えない人形が見えている事を知ります。

 

全体的な印象は「リング」。作者もその辺を承知か、それともそれをネタにしているのか物語中にも「リング」の映画版に関する会話が随所に出てきます。「ずうのめ人形」を読んで自分もその呪いにかかったと知った主人公は雑誌に原稿をお願いした事もあるライターの尾崎に助けを求めます。尾崎の恋人・真琴は霊能力があるらしいのですが、主人公を見ても何も見えないというのでした。しかし徐々に人形が近づいてきます。そこでこの原稿の真偽、そしてずうのめ人形の正体を探る事になります。そうする事によって呪いを解く方法がわかるんじゃないかと考えたのでした。しかし原稿は大体本当の事が書かれていて、しかも原稿では焼かれて読めなくなってしまっていた呪いを解く方法が分かったとき、「ずうのめ人形」の呪いはゆかりちゃんが作った作りものだった事が分かるのです。それなのに主人公の前には確かに人形が近づいている、というどうやら呪いは別の所から来ているらしい事が分かるところから俄然面白くなってきます。「リング」の流れを自己流に変換したような構成から、真相は何だろうという期待で後半まで引っ張る力は相当なものです。とても楽しく読めました。ただラストがちょっとスペクタクルすぎて大げさな割にスッキリ終わっちゃったな、という印象。最後のまとめをもっとわたし好み(他の人はこのラストがいいというのもありだと思います)にすると傑作になったのにと思いました。

2017年度 TOHorror映画祭 結果発表

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2017年10月17日〜21日にかけてイタリアのトリノで行われたTOHorror映画祭の結果が発表されました。この映画祭はこの映画祭は、ファンタジーやホラーの文化が提供するレンズを通して現代社会を分析する事を目的とし、また映画やそのコミュニケーションの可能なすべての手段を探る事を目的として2001年からスタートしました。使用される映画館はCINEMA GREENWICHとBLAH BLAH Cine/Clubの2箇所。ここ近年の最優秀作品賞としては2016年がスペインのアニメ「Psiconautas, the forgotten children」、2015年はイタリアのファンタジーアニメ「Fantasticherie di un passeggiatore solitario」と2年連続でアニメ作品が受賞しています。

トリノはイタリアのフランス側の北のほうにある町で、フランスに近いためにイタリア語だけでなくフランス語も使用されることがあります。すぐ西にはアルプス山脈があり、その東斜面に市街地が位置しています。フィアット・オート社の本社や主要工場もここにあり、工業が盛んでミラノの次ぐイタリア第2の工業都市です。2006年にはトリノオリンピック(冬季)が行われました。

 

2017年度の出品作品は次の通りです。主なものをご紹介します。

 

長編部門

Brackenmore / Dis / Offensive / Redwood / Rift / Shanda's River / Stranger in the Dunes / The Black Gloves / Welcom  to Willits

短編部門

Akado / Black Ring / Claire & Bruno: une histoire d'amour et de viande crue / Defunctionary / Dénominateur commun / Einstein-Rosen / El duelo weird / Fear / Fortune-teller / Hada / Health, wealth and happiness / Je suis un reflexe / Jenny loves Satan / Krampus / L’evocazione all’ora del thé / Le jour où maman est devenue un monstre / Lights out!!! / Lost Face / Manhunt / Margaux / Maria Fernanda in time / Metube 2 / Noiré / The barber’s cut / Wan Mei

 

そして各賞の勝者は次のようになりました。

 

長編部門

最優秀作品賞 Offensive

特別賞    The Black Gloves

短編部門

最優秀作品賞 Einsten-Rosen

特別賞    Le jour où maman est devenue un monstre

 

長編部門の最優秀作品賞に選ばれた『Offensive』は、お父さんが亡くなったのち、バーナードはフランスの田舎の広大な家を受け継ぎました。しかしその条件として、バーナードと妻のヘレンは指定された期間の間実際にそこに住まないといけません。引退した都会者の2人はのんびりした田舎もいいかもしれないと住むことを決心しますが、悲しいことにその場所は平和ではありませんでした。地元の野蛮な10代の若者たちのグループが、彼らを標的として攻撃を始めます、というイギリスのお話。

特別賞に選ばれた『The Black Gloves』は、フィン・ギャロウェイは心理学者です。彼は自分の患者のひとりの状態にとても興味を持っています。その若い女性の患者は不吉なフクロウの頭を持ったものに恐怖していました。彼女はそれをOwlmanと呼んでいます。元バレリーナのエリサ・グレイという名の女性を知った時、彼の調査は少し実を結びます。彼女はロレーナという彼女を守っている人だけをそばに、その他のものたちから自分を隔離しています。フィンはエリサも同じものに恐怖している事を発見します。彼は真実を発見できる事を期待して、彼女の治療を開始するように進めます。そしてこれはおそらくフィンも、Owlmanと出会う事態をもたらす事になるでしょう、というイギリスのお話。

短編部門の最優秀作品賞に選ばれた『Einsten-Rosen』は、1982年夏。テオはワームホールを発見したと主張します。彼の兄弟オスカーは彼を信じません。少なくとも今のところは、というスペインの9分のお話。

特別賞に選ばれた『Le jour où maman est devenue un monstre』は、「美しさは体の内側からきます」と人はいいます。だから外見で人を好きになるのではなく、内面を見て好きになりなさいと言われます。しかし9歳のキャンディスにはこれは困難です。なぜなら彼女の母親はゆっくりと恐ろしい怪物に変身していくからです、というフランスのお話。

2017年度 ラベンナ・ナイトメア映画祭 結果発表

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2017年10月28日〜11月5日にかけてイタリアのラベンナで行われたラベンナ・ナイトメア映画祭の結果が発表されました。ラベンナはイタリアのエミリア=ロマーニャ州にある基礎自治体でラベンナ県の県都です。ここにあるラベンナの初期キリスト教建築物群はユネスコの世界遺産に登録されています。「神曲」のダンテの墓が中心街にある事でも有名です。

ラベンナ・ナイトメア映画祭は2003年からスタートした映画祭で、ナイトメア(悪夢)の名前の通りホラーを中心にファンタスティック系のジャンル映画祭です。今年で15回目。怖い系の映画ということでジャンルに隣接するジャンルをどんどん拡大して包み込んでいて、犯罪ものやスリラー、ミステリーものも出品されます。日本映画では第1回目の2003年に清水崇監修・柴田一成監督の「もうひとりいる」が特別賞を受賞しました。

 

2017年度は次の作品が出品されました。主なものをご紹介します。

 

国際長編部門

You Go to My Head / The Child Remains / Midnighters / Hostile / Fashionista / Beach House / Pechorin

国際短編部門

Campfire Story / Cold Fish / Dione / Event Horizon / Journey / Nothing to Declare / Manhunt / Strays / The Servant / The Wind Suddenly / Yin and Yang

ナイトメア・クラシックス

Fabio testi si racconta / Nosferatu / Cosa avete fatto a solange? / Eraserhead / Rapsodia satanica / Ascensore per il patibolo / The Thirdman / Metropolis

エストアジア

Akira / Robo-G / Ghost in the Shell 2-Innocence / Mobile Suit Gundam

 

そして各賞の勝者は次のようになりました。

 

長編映画最優秀作品賞 Midnighters

短編映画最優秀作品賞 Cold Fish

長編映画最優秀監督賞 Simon Rumley "Fashionista"

 

長編映画最優秀作品賞に選ばれた『Midnighters』は、リンゼイとジェフの夫婦は仕事先の銀行が主催する大晦日のパーティから帰る途中でした。2人ともすこしほろ酔い加減で、人里離なれた田舎道のコーナーを曲がる時1人の男を轢いてしまいます。2人は男を車に乗せ、最寄の病院に向かいます。しかしこの血だらけの謎の男は怪我のために死んでしまいました。2人は死体を彼らの地所に運び罪を隠そうとします、というアメリカのお話。

短編映画最優秀作品賞に選ばれた『Cold Fish』は、老人レックスは浜辺で自殺を計画していましたが若い少年アダムが彼を止めます。この11歳の少年は老人を救いたいから止めたのではありません。彼はエキサイティングな出来事を見るのがとても好きです。彼はレックスに身の毛もよだつ行為を勧めます、という11分のニュー・ジーランドのお話。

長編映画最優秀監督賞に選ばれた『Fashionista』は、エイプリルは服が大好きです。しかしそれ以上に彼女はエリックを愛しています。エイプリルはエリックと一緒にテキサスでビンテージストアのお店を持っています。2人の生活はビンテージの服と一緒に垂木の家でのどかに過ごします。エリックは新しいお店をオープンするという夢を持っていますが、エイプリルはそのアイデアに確信できません。しかしエリックが新入社員のシェリーに近づき、エイプリルの嫉妬と妄想がコントロールできなくなります、というアメリカのお話。

乙霧村の七人 伊岡瞬

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2014年12月刊行 双葉社

 

咲き誇るオトギリソウ……それは村に不幸が訪れる兆し

斧を持ったアイツが襲ってくる! <乙霧村の五人殺し>の惨劇再び!!

 

乙霧村という小さな村で一家五人を惨殺し、犯人も斧で頭を割られて絶命するという事件が発生。それから二十二年後、大学教授であり「乙霧村の惨劇」の著者でもある泉蓮が顧問を務める文学サークルの大学生六人がサークルの旅行でこの村に行く事になりました。絵に描いたお坊ちゃんのような小野寺純、成績優秀で奨学金をもらっているが実は生活が苦しくみんなにそっけない態度を取る飯田昌枝、秋の学園祭で準クイーンに選ばれた美貌を持つ酒井玲美、いつも命令口調で威張っている新堀哲夫、唯一ゼミ生ではない今回も運転手役でついてきた西崎浩樹、5人3年生の中どうしても今回の企画についてきたかった4年生で1人ちょっとみんなから浮いているわたしこと友里。6人は廃屋となった殺害現場の松浦家にやってきますが、そこに斧を持った正体不明の男が現れます。

 

かつて殺人事件が起こった廃屋の家に向かった大学生グループが正体不明の殺人鬼に襲われる、というホラー映画の王道のような作品。しかも目的地に向かう車の状況から、6人にはちょっとした恋愛の三角、四角関係ありという80年代のホラーもの、例えば13日の金曜日だとか、そういう定番を意識して導入しているような感じがあります。途中から一気に恐怖の一夜に変貌する様子や、果たして生き延びれるだろうかというサスペンスの盛り上げ方もなかなかよかったです。そのためラストの真相はどうでしょうか。確かにあっと驚く真相なんですが、わたしはどちらかというと拍子抜けしてしまいました。しかも一番あっと驚く真相は事件そのものじゃない、という感じ。この真相をどう捉えるか、わたしは今一つ、という評価しかできませんでした。

軍隊文工団の少年少女の運命を描く青春群像劇 『Youth』

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2017年12月15日〜17日付の中国興行成績で第1位になったのは、2016年の「わたしは潘金蓮じゃない」のフォン・シャオガン監督の最新作『芳华』です。その前の週から公開されて最初の週末は6位、ここから全国拡大公開されて見事1位になりました。同じく先週から公開されて初登場7位だった「奇门遁甲」も拡大公開されましたが、そちらは差をつけられての2位。2017年のトロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション・セクションで上映されました。当初は10月1日の公開予定だったんですが、北京やその他の都市でのプレビューが国慶節までずれ込んだため、12月15日の全国公開となりました。

 

この映画は文化大革命の間に人民解放軍の軍隊文工団(軍事芸術劇団)の思春期の若者のグループの生活を描いていきます。彼らは毛沢東時代の歌や踊りを背景に恋愛、欲望、裏切り、苦悩を経験していきます。キーとなる2人の登場人物、Feng LiuとXiaoping He、彼らは戦争の後、軍を除隊しますが革命時代の中国に適応するのに苦しみます。その過程の中で彼らはお互いに恋愛感情を発見するのでした。

 

監督は冯小刚、出演は刘峰に黄轩、何小萍に苗苗、萧穗子に钟楚曦、林丁丁に杨采钰、郝淑雯に李晓峰です。

放棄された鉱山でミュージック・ビデオを撮影していたバンドに襲い掛かる恐怖 『Dios Local』

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2014年のファンタスティック・フェストに出品されたウルグアイのスリラー『Dios Local』です。
過去に悲劇的な出来事を経験した3人組のカルト・ロック・バンドが放棄された金鉱山にミュージック・ビデオを撮影しに来たところ、そこで過去に恐怖に再び対面するという物語。

幾つかの悲劇的な出来事を経験し、彼らの罪や恐怖、トラウマが生み出した曲のアルバムを製作する事をコンセプトとした計画にどっぷり浸かっている20歳の3人の若者からなるロック・バンド。それらの曲は、その音楽を通じてバンドのメンバーによって引き起こされた痛ましい事件に関する彼らの心の闇の部分を浄化することを願って独特の品質を持っています。バンドはこれらの曲のミュージック・ビデオを製作するために、放棄された金鉱山に不法侵入します。そこで彼らは石で作られた偶像を発見しました。それはスペインの征服者が先住民を怖がらせ服従させるために作った古代の悪魔の像でした。彼らは心の抑制を解き放ち、暗くてお馴染みの領域に足を踏み入れていきます。その世界は彼らのレコードによって作り出されたものです。今彼らは治し、忘れようとしていた過去の恐怖に対して生き延びるために戦わなければなりません。しかしそれらは今やより凶暴に、そして終わりのないループとなっていたのです。
3つの章からなり、それぞれに1曲そして1人のメンバーの恐ろしい暴力的で残忍な受難と狂気を描いていきます。

監督はGustavo Hernández、出演はManuelにAgustín Urrutia, DianaにMariana Olivera, MaiteにGabriela Freireです。

2017年12月22日〜24日付 全米映画興行成績 Top 5

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2017年12月22日〜24日付の全米映画興行成績 Top 5です。

 

今週末はクリスマスという事で世界的に連休となっている中での興行成績ですが、アメリカでは全国規模での公開となる新作が5本ありました。先週「Star Wars: The Last Jedi」が公開されて歴代2位のオープニング2億2000万ドルを記録しましたが、今週は約70%落ちと予想よりも大きな降下具合で6850万ドルでした。それでもこの数字はまだまだ大きなもので、結果2週連続のNo.1となっています。前作「Star Wars: The Force Awakens」が2週目で1億4920万ドルでしたから(こちらは40%落ちです)、今回の落ちの大きさが気になります。それでもやっぱりスター・ウォーズで、このヒットによりスタジオ別でも予想通りディズニーがワーナーを抜いて1位に上がりました。

5本の新作のうち最大規模の3765館で公開されたのは、前作から22年ぶりとなる続編『Jumanji: Welcome to the Jungle』です。3640万ドルを記録して2位になりました。前作は1108万ドルで1位です。第1作目はロビン・ウィリアムズ、キルスティン・ダンスト出演でしたが、今作はドゥエイン・ジョンソン、ジャック・ブラック出演です。学校の地下室で発見したコンピューターゲーム版「ジュマンジ」のソフトを遊んだ4人がテレビ画面からゲームの世界に入ってしまうお話。3447館で公開されたこちらもシリーズ第3弾『Pitch Perfect 3』は2000万ドルで3位。第1作目は1484万ドルで3位(拡大公開での数字です)、第2作目は6921万ドルで1位でしたが、今回は大きく数字を落とした結果となりました。3006館で公開された『The Greatest Showman』は880万ドルで第4位。ヒュー・ジャックマン主演の19世紀に活躍したP・T・バーナムを描くミュージカル。「ホラ話」(160歳の黒人女性など見世物の興行師で、サーカスや動物園、フリークスなどを混ぜ合わせたショウで有名な人です。サーカス界初の興行列車も作りました。

2902館で公開された『Father Figures』は330万ドルで9位。オーウェン・ウィルソン、エド・ヘルムズ共演のコメディですが、この数字はかなり低め。アベレージもTop 10中一番低いものとなりました。2668館で公開された『Downsizing』は500万ドルで7位。人間を5インチにする計画を描くお話ですが、昭和41年4月24日の「ウルトラQ」で「1/8計画」というお話が放送されています。人口増加による居住面積やエネルギー、食料の消費を抑えるために人間を1/8のサイズにするという計画でした。

 

1(1) Star Wars: The Last Jedi 6850万ドル

2(-) Jumanji: Welcome to the Jungle 3640万ドル

3(-) Pitch Perfect 3 2000万ドル

4(-) The Greatest Showman 880万ドル

5(2) Ferdinand 730万ドル

 

さて来週ですが、全国規模で公開される新作は1本。それも2068館と比較的小さめなので、来週はあまりランキングに違いはなさそうです。『All the Money in the World』は石油王の孫が身代金目当てに誘拐されるというスリラー。アメリカとイギリスの合作です。

ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル

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2011年12月16〜18日付 全米興行成績第3位 1278万ドル。
ずいぶん低いなと思ったら、これ全米でたった425館での公開で出した数字です。次の週拡大公開されて3448館、2955万ドルになりました。さらにここから3週連続No.1 最終的に2億939万ドルにまで行きました。2011年度の興行成績でも『カーズ2』を抜いて第7位になっています。今更説明がいらないほど有名なテレビ・シリーズ『スパイ大作戦』の映画化シリーズ第4弾『Mission: Impossible Ghost Protocol』。

IMF所属のトレバーは、秘密ファイルを奪うという簡単な任務をしている時、突然現われた別組織の殺し屋に命を奪われてしまいます。そこでモスクワの刑務所に服役中のイーサン・ハントを脱獄させて仲間に入れます。秘密ファイルは「コバルト」と呼ばれる人物に渡す予定のものだったため、コバルトという人物の情報を得るためにクレムリンに潜入しますが、資料はすでに何者かによって持ち去られていました。さらにクレムリンで起こる大爆発。何者かの罠により、イーサンたちは爆発の犯人に仕立て上げられてしまいます。ロシア政府からも追われ、アメリカ政府はIMF組織を政府から切り離すことに決めます。政府からの援助も受けられない状態で、イーサンたちチームはコバルトを追います。コバルトの正体は元スウェーデン特殊部隊でストックホルム大学教授だったヘンドリクスという男だったのです。彼の目的は一体なんなのでしょう。

といったお話です。私的にはシリーズ第2弾以降今ひとつの感じだったんですが、今回はとっても面白かったです。ヘンドリクス役にミカエル・ニクヴィスト。この人は『ミレニアム』3部作に出ていた人です。アクション満載のこの映画ですが、意外にもイーサン・ハントは今回一度も銃を撃っていません。本当に以意外ですね。
一番の見所はドバイにある世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」でのスタントなしのアクションでしょう。このアクションは本当にトム・クルーズ本人がしているそうです。
本作は今まで以上にチームワークが重視されていて、なおかつだまし合いも巧妙になっています。批評家の間では、今回がシリーズ最高傑作という意見が一番多いみたいですね。
それにしてもこの映画のラストの一番大きなだまし、これはあぜんとしました。

 

監督はBrad Bird、出演はEthan HuntにTom Cruise、William BrandtにJeremy Renner、Benjamín "Benji" DunnにSimon Pegg、Jane CarterにPaula Pattonです。

2017年度 サン・セバスティアン・ホラー&ファンタジー映画祭 結果発表

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2017年10月28日〜11月3日にかけてスペインのサン・セバスティアン(バスク語ではドノスティア)で行われたサン・セバスティアン・ホラー&ファンタジー映画祭の結果が発表されました。この映画祭は1990年からスタートして今年で第28回を迎えます。この映画祭の当初の目的は、若者の中で特に重要でなくなった映画に、再び若者を惹きつけるために開始しました。そのイベントは現在ではあらゆる層に対応した内容になっています。サン・セバスティアンはスペインのバスク州ギプスコア県の基礎自治体で県都です。ビスケー湾に面していて、フランスとの国境はわずか20キロ。スペインで最も著名な観光地のひとつです。正式名称はスペインゴのサン・セバスティアンとバスク語のドノスティアを合体させたドノスティアーサン・セバスティアン。

 

2017年度の出品作品は次の通りです。主なものをご紹介します。

 

長編部門

Les affamés / Bad Black / Before We Vanish / The Crucifixion / Dave Made a Maze / Downrange / Errementari / Happy Death Day / Hounds of Love / Housewife / Jojo's Bizarre Adventure / Jupiter's Moon / Meatball Machine Kodoku / Mom and Dad / Mutafukaz / Los resucitados / Revenge / Saw VIII

短編部門

Birthday / The Boogeys / Cautionary Tales / Clanker Man / The Distant Sea / Expire / Health, Wealth & Hapiness / Petul / Un peu après minuit / When Demons Die

スペイン短編部門

Bye Bye Baby / Defuncionario / Epidemia / Etiqueta negra / El extraño caso del Dr. Toñito / FE / Versus

 

そして各賞の勝者は次のようになりました。主なものをご紹介します。

 

観客賞

最優秀長編映画賞 Errementari

最優秀短編映画賞 When Demons Die

最優秀スペイン短編映画賞 Rip

審査員賞

短編メリエスダルジャン Clanker Man

Blogos de Oro賞     The Endless

 

観客賞の最優秀長編映画賞に選ばれた『Errementari』は、19世紀のアラバ。アルフレッドはある出来事を調査していて、それは彼は深い森の中の鍛冶屋に導きます。鍛冶屋にはPatxiという名の鍛冶が住んでいました。村人の1人が悪魔との協定に関連する物語を話します。ある日、この店に孤児の少女が侵入、男が隠す恐ろしい真実を暴きます、というバスクの民話にインスパイアされたスペインのお話。

最優秀短編映画賞に選ばれた『When Demons Die』は、8歳のジョシュアは孤立した農家の外に危険な生き物が住んでいるためにこれまで一度も家を離れたことがありません。しかし彼のお父さんが謎の失踪を遂げたとき、ジョシュアは外に出なければならないハメになります、という19分のドイツのお話。

最優秀スペイン短編映画賞に選ばれた『Rip』は、寂れた村の中である女性が夫の葬式の準備をします。すべてはパーフェクトにいかなければなりません。なぜならゲストに見栄えがいいかどうかという事は彼女にとってとても重要だからです、というスペインの16分のお話。

審査員賞の短編メリエスダルジャンに選ばれた『Clanker Man』は、夜に不思議なノイズを聴いたことがありますか?または柵にのった片方だけの手袋を見つけたことがありますか? そしてそれらはどこから来るのか疑問に思ったことはないですか? 私たちにとって当たり前の背景のディテールを維持するために、テリーは休む事なく働いています、というイギリスの10分のお話。

Blogos de Oro賞に選ばれた『The Endless』は、ペアの兄弟は行方不明の友達を探しています。最後に見られたのは不気味な砂漠地帯のコミューンで生活していたものでした。地元の人たちはとても友好に見えるので、兄弟は数日滞在する事にします。しかしこの場所は非常に不気味なところだと彼らが気付くのにそう時間はかかりません、というアメリカのお話。

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