IT/イット ”それ”が見えたら、終わり。

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

2017年9月8日〜10日付 全米興行成績第1位 1億2340万ドル。

 

ここから2週連続のNo.1、トータル3億2748万ドルを記録した、スティーブン・キング原作の長大な小説の映画化『It』です。ホラー映画としてのオープニング、トータル興行収入共に歴代1位、さらにスティーブン・キング原作ものとしてもこれまで1位だった「Green Mile」の1億3680万ドルを大きく越えました。原作は1986年9月に刊行されて、ハードカバー1138ページ、これは当時のキングの小説の中で最長でした(のちに1990年に「The Stand: For the First Time Complete & Uncut」が刊行されて、これが1152ページあるので2位になりました。でも2009年の「Under the Dome」も1074ページだったので、「It」はいまだ2番目に長い小説になっています)。2019年9月に続編となる「It: Chapter Two」が公開予定です。

 

1988年10月。病気で寝ているビル・デンブロウは7歳の弟ジョージーのために新聞紙で船を作りました。ロウを塗って沈まなくしたそれを持ってジョージーは雨の中を出かけて行きました。その船が排水溝に入ってしまい悲しむジョージーですが、その排水溝の中にピエロがいました。ピエロはジョージーにこの船が欲しくないのかいと訪ねます。船を取ろうとしたジョージーにそのピエロは襲いかかりました。

次の年の夏、ビルとリッチー、エディ、スタンはヘンリー・バウアーとその仲間たちから嫌がらせを受けています。太った転校生のビルも同じく目をつけられます。帰り道にヘンリーから暴力を受けたビルは林の中に逃げ込みます。そこでビルたちと出会いました。ビルは図書館が好きでした。このデリーという町の歴史も調べてみますが、この町はこれまで多くの死者や行方不明者を出していました。しかし彼らはまだ知りませんでした。ペニーワイズというピエロが子供たちを殺して連れ去っている事を。しかし、彼らにも次第にペニーワイズの魔の手が伸び始めます。尻軽女という噂から女の子たちに除け者にされていたベバリー・マーシュを仲間に入れて、彼らはIt(ペニーワイズはHeでもSheでもないので)の謎に迫ろうとします。それはビルの弟、ジョージーの念願の敵討ちでもありました。

 

このお話はまず原作から読みました。それから1990年のテレビ版(前編・後編に分かれています)を観ました。ずっと映画化されてなかったので、話がすごく長いから映画化は無理なんだろうなあと思ってたら、なんと!の映画化です。テレビ版も悪くはなかったんですが、やっぱり原作がすごく面白くて(わたしのキング小説のベスト5に入ります)今ひとつの印象でした。そこでこの映画版ですが、テレビ版の教訓から(そしてこれまでのキング映像化作品の例から)あまり期待せずにみました。これは面白いです。予想をはるかに上回る面白さでした。確かに原作の方がまだ面白いんですが、そのマイナス部分があっても、映画としての面白さはすごいです。原作と構成を大きく変えてきた事がいい方向に向かったと思います。映画版は子供時代でのITとの戦いを描くお話になっていました。そしておそらくは2019年の続編は、大人になってからの戦いが描かれると思います。原作の方は大人からスタートして、現在と子供時代とのエピソードが交互に描かれることによって、次第に核心に迫るという構成になっていました。映画版の方は子供時代をまず描ききってから、大人時代に入るという構成になっています。ただこうなると、原作でのポイントがなくなってしまう点が気になります。原作では子供の時にどうやってItに勝ったのかの記憶がないままに最終決戦に突入するという展開だったので、どうやったらItに勝てるのかが焦点になりました。この映画版は子供時代の戦いを描いてしまっているのでその謎の部分がない事になります。そういう部分も含めて、続編ではどのように処理するのかにも注目したいです。これまでに観たキング作品の映像化作品の中では一番の出来だと思います。

 

監督はAndy Muschietti、出演はBill DenbroughにJaeden Lieberher、It / Pennywise the Dancing ClownにBill Skarsgård、Ben HanscomにJeremy Ray Taylor、Beverly MarshにSophia Lillis、Richie TozierにFinn Wolfhardです。

コメント一覧
コメントする

 

無料ブログ作成サービス JUGEM