怪怪怪怪物!

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

2017年に製作された台湾のコメディホラー『報告老師!怪怪怪怪物!』です。監督は「あの頃、君を追いかけた」のギデンズ・コー。2017年の東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で上映されました。台湾での興行成績はあまり良くないですが、海外の映画祭では評価が高く、ホラント映画祭で最優秀作品賞、プチョン国際ファンタスティック映画祭で観客賞、その他金馬獎で最優秀音響効果賞を受賞しています。

 

林書偉はいじめられっ子です。リーダーの段人豪と取り巻きの廖國峰と葉偉竹、リーダーのガールフレンドの吳思華を中心としたグループからいじめられ(クラスではこのグループが力を持っていて、かれらのイジメ対象はクラスみんなのイジメ対象となります)ていました。担任の先生も黙認状態です。クラスのお金を盗んだという汚名を着せられた林書偉は彼らのたまり場に行きますが、本当の犯人はスクーターにお金が必要だった段人豪でした。吳思華は自分の胸に林書偉の手を置かせて写真を撮り、林書偉を変態のようにして学校に貼り付けました。林書偉の評判はさらに下がります。林書偉は事件の真相を先生に知らせるためにイジメの実態を携帯で録音して聞かせますが、先生は反対にこれが知れるとイジメがもっと酷くなると忠告します。彼女は4人が親しくなるように老人の世話をする仕事を命じました。この高齢者のコミュニティへのサービスは彼らの遊びの対象となり(痴呆症の老人をおもちゃにしたりします)、いじめの対象が老人に移ったことによって林書偉は反対に彼らの仲間入りとなったのです。その中の国立革命軍だった痴呆症の老人のベッドに鍵のかかったカバンを発見した彼らは、夜中にこっそり忍び込んでそれを頂こうと画策します。その時、浮浪者を食べる人間の姿をしたバケモノを目撃、それは彼らに襲い掛かってきました。バケモノは子供のようで、反対にスコップでノックアウトして自分たちのアジトに連れてきて柱に縛り付けました。こうして彼らグループの、グールの子供を対象とした様々な実験が開始されます。

 

この映画は幾つかの点で問題作だと思います。その一番の部分はとにかくイジメの描写。日本なら地上波で放送できないんじゃないかと思うくらいの酷いものです。クラスに男女ペアのイジメ対象を作って、女の子(太った地味な子です)はクラスの外に机を置かれて蚊帳の外状態ですし、主人公の林書偉は先生も特に注意しません。クラスは無法状態でメチャメチャです。台湾の実際の様子を知らないんですが、日本では何十年も前のドラマのシーンのような感じです。その中で命の危険まで感じさせるようなイジメが行われます。イジメの対象がグールに移った事によって林書偉は反対に仲間のようになりますが、一緒にグールをいじめる中でも心からいじめるという風には行きません。それまでの自分をグールの子に重ねているからかもしれません。それでもイジメに参加しないと自分がいじめられるという怖さがあります。この部分は人間同士でもあるので、見ていてかなり心苦しいところです。後半は大人のグール(どうやら姉妹の関係みたいです)が助けに向かい、惨劇が起こるという派手な展開になります。沢山の人が死んでいるのに普通にクラスで授業が行われるという矛盾はありますが、終盤からラストにかけての展開は意外でもあり、イジメというものを考えさせられる映画になっています。

 

監督は九把刀、出演は林書偉に育凱、段人豪に蔡凡熙、吳思華に梁洳瑄、大怪物に劉奕兒、小怪物に林姵妡です。

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