ダウンレンジ

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

2017年9月にリリースされた北村龍平監督によるアメリカのスリラー『Downrange』です。北村龍平は大阪出身の人ですが、現在はロサンゼルスに在住していてアメリカを拠点に活動しています。日本でも「あずみ」「ゴジラ FINAL WARS」「ルパン三世」の監督として知られています。この映画では賞は取っていませんが、これまでに「Versus」でファンタフェスティバルの監督賞、「The Midnight Meat Train」でジェラルメ国際ファンタスティック映画祭の観客賞と審査員賞を受賞しています。

 

トッドとそのガールフレンドのサラ、彼らの新しい相乗りの友達ジョディ、ケレン、エリックはSUVで荒野の人里離なれた道を走行中パンクしてしまいます。かなりの田舎でスマホの電波の入りもよくありません。ジェフがタイヤを交換する間、サラは電波の入る場所を探しますがダメでした。車に戻ってきたとき、サラはジェフが頭の一部を吹き飛ばされた状態で座り込んでいるのを見ます。そして今度は自身の右目を銃弾が貫通しました。タイヤが転がっていくのを追いかけていたトッドはサラの様子がおかしいのに気付きます。そして彼女が大怪我を負っている事、何者かがサイレンサー(音を消す装置)をつけた銃で狙撃している事を知ります。慌てて車の陰に隠れますが、その際トッドは左肩を撃たれてしまいます。エリックはトイレに向かう為に車から離れていましたが、彼も急いで大きな切り株の陰に隠れました。車の後ろ側に隠れた3人はスマホで911に連絡を取ろうとしますが、電波が届きません。とにかくどこから撃っているのかを知る為に、ジョディの着ていたパーカーをおとりに使って相手に銃を撃たせ、自撮り棒に取り付けたスマホで撮影した結果、数十メートル離れた木の木陰の中から撃っている事が分ったのです。

 

犯人の正体、目的などは一切語られず、犯人の素顔さえ出てきません。とにかく乗り合いの6人が突然、正体不明の狙撃者に命を狙われる、というお話です。犯人は相手を効率よく殺していくのではなく、腕はいいのですが、あくまで相手を追い込んでジワジワ殺していきます。しかも部分的に犯人の姿が映りますが、全身を覆って木に紛れるようにカモフラージュして、何時間でもじっとしている忍耐強さを持っています。狙われる側も出来るだけ行動を控えてアクロバティックな行動はしません。結構映画の序盤からこの展開になるのでどうやって話をつなげていくんだろうかと思っていましたが、緊張感切れる事なく進んでいくのですごく良かったです。最初に殺された2人の遺体から流れる血の様子だとか、虫がたかったりカラスが突きにきたりとかなりその辺はリアリティに描かれています。頭や体を撃たれた様子などもグロテスクに描かれていて、状況で見せるのではなくてはっきりと箇所を映しているので苦手な人は要注意。行動は夜になってからの方がいいのでは、と思っていたら、なんと相手も暗視ゴーグルで見るという徹底振りには脱帽でした。残念なのは夜になってからの展開が昼の時よりもより映画的(物語的)になっていて、リアリティの部分が減ってしまったように思えることでしょうか。悪い訳ではないんですが、昼間の展開が凄く良かっただけにその差が気になりました。ラストもある意味物語的。一番大きな謎は犯人のライフルに刻まれていた傷。これまで自分が殺してきた人数を刻んでいるようですが、これだけ殺してきたなら警察が問題にしてそうに思うんですが。アメリカならありうるんでしょうか。

 

監督は北村龍平、出演はJodiにKelly Connaire、KerenにStephanie Pearson、ToddにRod Hernandez、EricにAnthony Kirlew、SaraにAlexa Yeames、JeffにJason Tobiasです。

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