CUB/カブ 戦慄のサマーキャンプ

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

2014年に製作されたベルギーのホラー『Welp』です。これが監督デビュー作となるJonas Govaertsの作品で、ワールドプレミアは2014年9月10日のトロント国際映画祭での上映です。映画の国際タイトルにもなっている「Cub」はカブスカウトの事で、10歳から18歳の少年少女で成人指導のもと、班単位でアウトドアなどの活動をするものです。大まかにはボーイスカウトと呼ばれるもので、その中で小学校の2年生から5年生を対象として活動するのがカブスカウトです。対象年齢とか細かい部分は国によって異なるようです。2014年のシッチェス国際ファンタスティック映画祭の最優秀監督賞と審査員賞、2015年のファンタスティックシネマ映画祭の審査員賞などを受賞しました。

 

サムはカブスカウトに所属する12歳の男の子です。このグループで彼は、仲間のスカウトやパック・リーダーのピーターにいつもいじめられています。今日はスカウトでキャンプに行く事になっていました。リーダーのクリスを先頭に、途中でシェフ役の女性ジャスミンを乗せて目的地の山へと向かいます。しかしそのキャンプ場ではフランス人(キャンプ地はベルギーを越えてフランスにありました)2人組の若い男がバギーを乗り回していて嫌な感じです。そこでもう少し山の中に入って、人気のない場所を見つけ出しました。クリスは子供たちを怖がらせるために、カイという名の人狼の話をしていました。到着早々罰としてトイレの穴を掘らされていたサムは、木で作った仮面を被った少年(カイだと思います)を目撃、みんなに報告しますが信じてくれません。いつも問題を起こしている所から、一層いじめがひどくなるだけでした。休憩時間、近くをひとりで探索していたサムは木の上に人工的に作られた家のようなものを発見します。そして次の日の朝、メンバーの持ち物の幾つかが紛失しているが分ります。

 

森の中に何者か(木の仮面をつけた少年と大人の男性の2人)がいるのが早々に映画を見ている人にはわかるようになっています。そしてカブスカウトの中で唯一、カイだけがその少年と出会い、少しずつ接近するようになります。サムは大人や仲間にカイの事をいいますが、誰も信じてくれません。そうしているうち、フランス人2人組と揉めたと連絡を受けた地元の警官が森の中で行方をくらまし、2人組の1人もガソリンをスカウトの車から抜き取ってやろうと森に入ったまま殺されてしまいます。こういった展開は普通のホラーなんですが、この映画のすごいところは後半。男がスカウトを襲う部分なんかは、子供たち(小学生くらいです)がテントにいる状態で車で突っ込んでひき殺してしまったり、主人公のサムと木の仮面をつけた男の子との命を賭けた戦いなど、日本でテレビでするには倫理的に問題だろうなというシーンが沢山出てきます。子供たちが犠牲になる(モロのシーンはありませんが)、というのは、そして反対に加害者側にもなるというのは「蠅の王」みたいですごく怖く感じました。全体の作りは違和感なくまとまっているように思えたので、結構良かったです。

 

監督はJonas Govaerts、出演はPeterにStef Aerts、JasmijnにEvelien Bosmans、ChrisにTitus De Voogdt、SamにMaurice Luijten、KaiにGill Eeckelaertです。

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