お嬢さん

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

2016年6月3日〜5日付 韓国興行成績第1位 106億ウォン。

 

その前の週に限定12館で公開されて初登場15位、そして次の週に拡大公開されて1位になった、パク・チャヌクのエロティック・スリラー『아가씨』です。上映館数1171館はこの週末最大規模でした。原案は作家サラ・ウォーターズの『荊の城』。原作はビクトリア朝が舞台ですが、映画版では日本統治時代の朝鮮に変更されています。第53回百想芸術大賞の大賞、第37回青龍映画賞の主演女優賞・新人女優賞・美術賞、海外ではカンヌ国際映画祭のバルカン賞、オースティン映画批評家協会賞・ボストン映画批評家協会賞・シカゴ映画批評家協会賞・ダラスフォートワース映画批評家協会賞・ロサンゼルス映画批評家協会賞・サンフランシスコ映画批評家協会賞などの外国語映画賞といった多くの賞を受賞しています。

 

1939年の日本統治下の朝鮮。貧しい少女スッキは詐欺師の男からお金儲けの話を持ちかけられます。男は数年前から藤原伯爵と名乗って偽の身分を作り出してとある計画の準備をしていました。それは秀子という大金持ちの令嬢と結婚してその莫大な財産を奪うというものでした。スッキはスリや詐欺で生計を立てているグループの中で育っていました。大金を前にして、彼女はやる気になります。スッキはその屋敷にメイドとして入り込み、秀子の心を自分の方に誘導させます。秀子の両親は既にいなくて、現在は叔父の上月が後見人として彼女の面倒を見ていました。上月はレアな本を売って生計を立てています。そして秀子はそのバイヤーに対して売る本の朗読をしているのでした。上月は日本の華族の娘と結婚して和名を名乗っており、妻は死んだもののその遺産は姪の秀子に相続されます。上月は秀子と結婚してその遺産を手に入れようと考えていました。その前に藤原伯爵が秀子を誘惑して日本に駈落ちするという筋書きでした。スッキは珠子という名で屋敷に入り込みます。珠子は秀子の美しさに息を飲みます。最初、秀子の服や靴など素敵な持ち物に心をときめかせますが、次第に秀子の自由ではない寂しさに揺れ動きます。そんな秀子を騙そうとする藤原伯爵に次第に反感を持つようになっていきます。

 

映画は3部構成になっています。第1部は駈落ちが成功してお金を手に入れるまで。この第1部の終わりで衝撃の事実がわかり、第2部で第1部の舞台裏というか別の角度から描く物語が始まります。こうして第2部では第1部の出来事が全く異なる内容になってくるというのは凄くスリリングがあって面白いと思いました。英国推理作家協会最優秀歴史ミステリ長編賞を受賞した原作が基にあるので、どんでん返しの衝撃は中々のものです。わたしもびっくりしました。本の方を読んでいないので比較はできませんが、かなり内容に違いがあるようなので、原作というよりは原案といった方がいいのかも。映画だけの感想でいうと、かなり面白いと思います。女性同士のセックスシーンなどはかなりはっきりした描かれ方をしているので韓国や日本でも18歳指定を受けているほどです。それでもRotten Tomatoesでも94%の評価といった高い評価を得ていて、特に西洋文化の国はこういった文化(雰囲気)は特別なんだろうなと思います。基本的に日本人を演じているのは韓国の人なので、日本人からすると違和感のある日本語ですが、それでもかなり頑張っているなあと評価できる出来です。複数の人間による騙し合い、という展開のお話なので、最後に笑うのは誰だ?という事になります。パク・チャヌクだけあって、残酷なシーンもありますが、全体的に美しい絵画のようなシーンの続く、凄くいい映画だと思います。

 

監督は박찬욱、出演は秀子に김민희、スッキに김태리、藤原伯爵に하정우、上月に조진웅です。

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