レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

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 2004年12月17〜19日付 全米興行成績第1位 3006万ドル。
ジム・キャリー主演、レモニー・スニケットの『世にも不幸なできごと』シリーズの第1作目から第3作目までを映画化した『Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events』です。このレモニー・スニケットとはペンネームで、本名はダニエル・ハンドラーが書いた子供向けの小説のシリーズです。
今回はこの第1巻『最悪の始まり The Bad Beginning』、第2巻『爬虫類の部屋にきた The Reptile Room』、第3巻『大きな窓に気をつけろ The Wide Window』をもとに映画を作っています。このシリーズ、タイトルが韻を踏んでいて、第1巻はBとB、第2巻はRとRというふうに12巻まで続いています。不幸な物語ということで、最終巻は第13巻となっています。

ボードレール家の3人兄弟は突然両親が火事で死んでしまったことを聞かされます。外で遊んでいると、自宅が火事になってしまったのだそうです。取引先の銀行員ポーは財産の管理をまかされ、3人の兄弟の引き取り先を探します。そして一番近い親戚(本当は血の濃さですが、どうした勘違いか、ポーは一番距離の近い親類のところに連れて行きます)のオラフ伯爵のところに連れて行きました。ポーの前では優しいおじさんを演じていましたが、実は子供たちの財産を狙っていたのでした。そして、3人が死んでしまえば財産は自分のものとばかりに、いろんな手を使って工作を始めるのでした。しかし、3人にはそれぞれ得意としているものがありました。長女ヴァイオレットは発明の名人。そこにあるもので、そのときに必要なものを作り出す天才です。長男クラウスは読書の虫。これまでに沢山の本を読んできて、一度読んだ本は全て記憶しているのです。そして次女のサニー。彼女はまだ小さいですが、噛むのがだいすき。テーブルでも噛み付いて、あごだけでぶら下がる事ができるほどです。
この3人が力を合わせて、オラフ伯爵の魔の手から逃れる知恵を出し合うのです。しかし敵もさるもの。オラフ伯爵は後見人には不向きと判断されて、他の親戚のところに子供たちは向かうのですが、その先々で色々な人に変装しながら付きまとっていきます。そして自分のところに子供たちが行くように手をまわしていくのです。
そんななか、クラウスは両親には何か秘密があったことを知ります。焼け跡で見つけた小さな望遠鏡。そしてオラフ伯爵の次に行ったモンティおじさんも同じ望遠鏡を持っていました。さらにその次のジョゼフィーンおばさんの所では、見せてくれた写真の中に集まった人たち全員が望遠鏡を身につけているのでした。その秘密とは何なのでしょうか。そしてオラフ伯爵の魔の手から逃れる事はできるのでしょうか。

というお話です。ジム・キャリーの演技は過剰すぎてあまり好きじゃないんですが、このオラフ伯爵に限っては、それがとってもいい方向にいっています。映画自体の作りがかなり凝っていて、芝居めいた感じがかえって映画の雰囲気にあっているんです。ティム・バートンの『シザーハンズ』みたいな感じ。3人の子供たちに次々に降りかかる不幸な出来事、でも3人の兄弟(そしてその3人が集まればそこが家族なんだ、という教え)が力を合わせて乗り越えていくのは、不幸な物語でも元気付けられると思います。実際に「何か必ず手はある」というセリフは何度も出てきて、そして手はあるんです。もともと子供向けの原作ですが、家族の大切さ、そして家族のあたたかさを教えてくれるとてもいい作品だと思います。
この映画には結構有名な人が出ています。ジョゼフィーンおばさんにメリル・ストリープ、ストラウス判事にキャサリン・オハラ、映画評論家にダスティン・ホフマン、語り手のレモニー・スニケットの声にジュード・ロウです。さらにこの映画はティム・バートンに依頼が行っていたこともあるそうです。その時は、オラフ伯爵をジョニー・デップ、ジョゼフィーンおばさんをグレン・クローズが演じる予定だったそうです。このバージョンも見てみたかったですね。
それから最後のエンド・クレジット・ロール。この出来はすごいクオリティが高いです。この部分だけでひとつの作品って言ってもいいくらい。芸術だと思います。

 

監督はBrad Silberling、出演はCount OlafにJim Carrey、Klaus BaudelaireにLiam Aiken、Violet BaudelaireにEmily Browning、Sunny BaudelaireにKara and Shelby Hoffman、Lemony SnicketにJude Lawです。

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