鉄男

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

1989年に公開された塚本晋也監督による映画です。世界のツカモトになるきっかけとなった記念すべき作品。この映画は16ミリの白黒で撮影されていて、上映時間も67分と短い作品です。

ある日サラリーマン(名前は出てきません)は鏡で自分の頬から何かのトゲが出ているのに気付きます。抜こうとしても抜けません。反対に自分の指を切ってしまいます。このあと車が誰かをひいてしまうシーンが登場して、次は駅のホームに変わります。サラリーマンの隣に座っていたメガネの女性から何かカリカリする音が聞こえてきて見ると、なんと女性の腕が金属のパイプのようになってそれをペンでカリカリしているのです。そしてこちらを振り向き、金属になった腕を振り上げました。必死に駅のトイレに逃げ込みます。しかしそこまでついてきた女性は男を突き飛ばし始めます。男が怒りに身を任せたとき、男の体が変化し足から排気口のような筒が出てそこからジェット噴射、すごいスピードで移動し始めました。それでもまだついてくる女性。サラリーマンは体を金属に変えて女性を絞め殺してしまいます。
徐々に体のあちこちが金属になっていくサラリーマン。そのサラリーマンをあざ笑うかのように一人の男が水道管を伝って(!)やってきました。男は体を自在に液体の金属のように変化させて登場するのです。そして金属のお化けになっていくサラリーマンと、そのサラリーマンを挑発する男との戦いが始まりました。

というお話です。67分という短い時間の中に話を詰め込んでいるということもありますが、あえて(?)説明を省いている部分もあり、細かいところまでの説明不足のところはありますが、とにかくパワーが半端ではない映画です。この映画を見て、日本映画も捨てたものじゃないなと思いました。ものすごい低予算を上手にアイデアに変えた傑作です。ただ内容がすごいので、見る人によっては気分が悪くなったりと人を選ぶ映画ではあります。監督・脚本・美術・照明・特撮・編集と塚本晋也監督が一人何役もやっています。この映画には原型があって、1986年に作られた『普通サイズの怪人』。これは8ミリで撮影された18分の作品です。だから『鉄男』のタイトルの前に「普通サイズの怪人シリーズ」というサブタイトルが出てきます。この映画は第9回ローマ国際ファンタスティック映画祭でグランプリをとりました。
とにかく展開が全く読めないジェットコースターのような作品です。

 

監督は塚本晋也、出演は男に田口トモロヲ、やつに塚本晋也、女に藤原京、メガネの女に叶岡伸です。

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