ジョーカー

映画 comments(0) - こぶたのゆう

 

2019年10月4日〜6日付 全米興行成績第1位 9620万ドル。

 

ここから2週連続のNo.1となったアメリカのサイコロジカル・スリラー『Joker』です。バットマンの有名なビランであるジョーカー誕生の物語ですが、アクション映画ではなくサイコロジカル・スリラーに注意が必要です。この映画は続編のないスタンドアローンの映画を意図して製作されました。映画のヒットとジョーカーを演じたホアキン・フェニックスが続編に興味を示すかという点が焦点となりますが、現在は可能性はあるものの決定にはなっていないようです。第92回アカデミー賞でホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞しました。

 

1981年、アーサー・フレックはゴッサム・シティで大道芸人の仕事をしていました。しかし精神的に不安定で薬も手放せないアーサーは同僚からも気味悪がられ、仕事もうまくいきません。それでも、いつかコメディアンで成功することを夢見て、日々思いついたネタをノートに書き留める毎日を送っていました。お母さんは若い頃に働いていたトーマス・ウェインに助けを求める手紙を毎日書いています。ある日アーサーは、同僚から身を守るために銃をもらいます。この間町の若者に仕事で使う看板を奪われ、暴行まで受けていたからでした。ところが小児病棟の慰問中にその銃をうっかりみんなの目の前に落としてしまい、仕事をクビになってしまいます。絶望の中電車に乗っていると、お酒に酔っている3人のサラリーマンが女性に絡んでいるのを目撃しました。アーサーは突然笑いだしてしまう発作を持っていて、ちょうどこの時もそれが起こってしまいます。今度は3人はアーサーに絡み始めました。彼は持っていた銃でその3人を射殺します。恐怖を感じたアーサーですが、同じく心地よい高まりをも感じていました。3人のサラリーマンはウェインの会社(ゴッサム・シティを事実上支配している大企業)の社員で当然給料もいい上流の人たちでした。ゴッサムは貧しい人たちも多く、彼らからはこの3人の殺害は富裕層への報復ととられます。次第に英雄とされていくアーサー。そんなとき、お母さんのウェインへの手紙を盗み見た彼は、自身がお母さんとウェインとの間の隠し子である事を知ります。

 

この映画は調子の良い時じゃないと観れないです。とにかく全体的に物語は暗く、絶望的で希望のない展開です。裏切られ蔑まれ、しかも精神的な病気を抱えている中で、犯罪にまで手を染めるというお話で、次第にアーサーの狂気がエスカレートしていきます。でも狂気はアーサーだけじゃなくて、ゴッサム・シティ全体が次第にその狂気のボリュームを上げていくような感じがあります。ホアキン・フェニックスの演技は凄くて、圧倒されてしまいます。弱弱しく、狂気に次第に蝕まれていく様子がすごく怖くて、ジョーカーという人物も、ヒーローものの敵というんじゃなくて、あくまでもリアルな狂人になっています。1人の人物の狂気の進行状況を見ていくような感じの物語です。ですので、スリラーというジャンルはもっともだと思いました。展開の意外性もあって、それが一層狂気を増幅させるのは良かったです。ただ映画がすごく辛いものなので、観るのは要注意。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞するという快挙もしている映画ですが、賛否両論のようです。アート作品としての評価も高いです。ですが、もう1回観るかといわれたら、わたしは無理です。

 

監督はTodd Phillips、出演はArthur FleckにJoaquin Phoenix、Murray FranklinにRobert De Niro、Sophie DumondにZazie Beetz、Penny FleckにFrances Conroyです。

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