スカイスクレイパー

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2018年7月13日〜15日付 全米興行成績第3位 2490万ドル

 

「セントラル・インテリジェンス」の監督ローソン・マーシャル・サーバーと主演ドウェイン・ジョンソンという同じタッグのアクション映画『Skyscraper』です。撮影開始は2017年9月から、カナダのバンクーバー、ブリティッシュコロンビアでスタートしました。映画はジョンソンの演技と映画のサスペンスフルなシーンは称賛されたものの、「タワーリング・インフェルノ」と「ダイ・ハード」にあまりにも似ている脚本については批判されています。

 

ウィル・ソーヤーは知り合いの男が元妻と子供を人質に立てこもり交渉が決裂したため、USマリーンの制圧部隊として家に突入します。確保したと思ったのですが、実は男は体に爆弾を巻き付けていて、手にしていたスイッチに気づいた時には手遅れでした。

10年後、爆発で左足を失ったウィルはUSマリーンを辞めて小さな会社を興していました。FBIの時の同僚で現在も友人のベンの仲介で香港のパール・ビルのセキュリティチェックを任された彼は、妻のサラと双子の子供たちジョージア、ヘンリーと香港にやってきていました。セキュリティは万全で、仕事を終えたウィルはその帰宅の途中、何者かに襲われカバンを奪われてしまいます。実は裏で手引きしていたのはベンでした。ところがウィルは仕事で使ったタブレット(ウィルしか使えないようにされているパールの全システムを動かす事のできるものです)をカバンには入れていませんでした。ベンは実力行使でウィルからタブレットを奪おうとしますが、反対に自身の銃で体を撃たれてしまいます。死ぬ間際に彼はウィルに早く逃げろといいます。しかもサラたちも危ないと。何者かの襲撃を直後に受けたウィルは何とか逃亡し、パールの96階で火災が起きているのを目撃しました。それはコレス率いるグループがとある目的をもって行った犯行だったのです。

 

確かに言われているように、「タワーリング・インフェルノ」と「ダイ・ハード」にすごく似ています。映画自体もリアリティというよりは漫画チックで、例えば高層タワーの遥か上の方で外に出るために両手に粘着テープを巻き付けて吸盤替わりにするとか(埃ですぐにダメになりそうな気がしますが、映画では最後まで役に立ちます)、あまりにも距離のありすぎるポスターのあのジャンプシーンもジョンソンの筋肉ムキムキのあの巨体であの距離は無理なんじゃないかとか、ツッコミどころも満載です。でも、この映画はそういうところに目を向けるんじゃなくて、その漫画的な展開を楽しむような見方で観た方がいいように思います。基本的に家族愛がメインで描かれていて、家族が一丸となって足を引っ張る者もなく頑張るというのは観ていて気持ちよかったです。そんな中で気になったのは、セキュリティを突破するために専門にやとわれた人が自分しか変更できないようにした、と発言したあと仲間に始末されるんですが、ウィルがその後結構いろんなシステムを使いこなしてた部分です。専門的な事は分かりませんが、使えなくしたといったのに他の人が使えてるとなると、その設定が生かされていないように感じました。それでも全体的にはベタな展開で、凡その予想ができますが、気楽に楽しめるアクションものだと思います。

 

監督はRawson Marshall Thurber、出演はWill SawyerにDwayne Johnson、Sarah SawyerにNeve Campbell、Zhao Long JiにChin Han、Kores BothaにRoland Møller、XiaにHannah Quinlivanです。

2020年第24週 映画興行成績

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2020年第24週の映画興行成績です。

 

全米映画興行成績 Top 5

1(2) Becky

2(1) The Wretched

3(4) Strike

4(8) The Trip to Greece

5(6) The Fox Hunter

 

先週の2位から-8.6%落ちの『Becky』が1位になりました。上映館数は変わらずの50館。2位になった『The Wretched』は99館ですが、3位以下は1〜3館という映画ばかりで、実質的に大きな規模(今の状況でのです)は2本のみです。両方ホラーなので、ドライブインシアター向けなんでしょうね。他の国では少しずつ映画館の上映を増やしてきているところも出てきていますが、アメリカはまだまだの感じです。あそこは今コロナだけじゃないですからね。

 

日本映画興行成績 Top 5

1(1) 心霊喫茶「エクストラ」の秘密

2(-) ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語

3(3) パラサイト 半地下の家族

4(2) デッド・ドント・ダイ

5(7) 天気の子

 

300館で公開された新作『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』が2位に初登場しました。3か月ぶりとなるアメリカのメジャー作品です。主演はシアーシャ・ローナンです。8位にはホラーの「ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷」が、10位には「グッド・ボーイズ」が公開されましたが、39館と50館というとても小さな規模での公開でした。日本も少しずつ上映は増えてきていますが、まだまだの様子。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

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2019年7月26日〜28日付 全米興行成績第2位 4108万ドル

 

監督クエンティン・タランティーノによるコメディ・ドラマ『Once Upon a Time in... Hollywood』です。1969年のハリウッドを舞台に、女優のシャロン・テートがカルト集団のチャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件の発生前を背景にしたお話です。この映画がコメディかどうかは微妙なところですが、アメリカのウィキではそうなっています。

 

1950年代のテレビウェスタンドラマ「Bounty Law」でスターだったリック・ダルトンは、今では(1969年)ドラマの悪役やゲスト出演がメインとなっていました。リックの親友で彼専属のスタントマンのクリフ・ブースも同じく仕事が激減です。隣には「ローズマリーの赤ちゃん」などで注目されていたロマン・ポランスキー夫妻が引っ越してきていました。そんな時、リックはマービン・シュワーズからイタリアの西部劇に出る事を勧められます。しかし、プライドが許さないリックはこの話を断ります。売り出しの若手が主演の西部劇に悪役として出演する苦々しい日々。一方休日を1人で過ごしていたシャロンは映画館に立ち寄ります。自分が出演していた映画が上映されていたのです。コメディ映画の自分の演技で観客が笑っているのがとても満足でした。クリフはリックの雑用をこなし、車で送り迎えをしていますが、その道中でプッシーキャットというヒッピーの女性と知り合います。彼女はスパーン映画牧場に送ってくれといいました。昔クリフはここで仕事をしていたことがあります。どうしてヒッピーがそこに行くのかと彼は奇妙に思います。

 

1969年のシャロン・テート殺害事件を描く、みたいな感じで言われていたので、そういう映画かなあと思って観ていました。でも、それはメインという訳ではなくて、リックをメインにクリフとシャロンを散りばめながらの群像劇のような感じの映画でした。それらしい感じの進行もありますが、あくまでも事件は映画の中では起こりません。日本のウィキではスリラーと紹介されていますが、アメリカのウィキではコメディ・ドラマと紹介されています。終盤のシーンはタランティーノらしく結構激しいですが、やっぱり観た印象ではコメディかなと思いました。ディカプリオの真面目にやってるのがコメディになるパターンの演技が良かったです。スリラーを期待してみると、展開がのんびりで良くないかも。ゆるい笑いが楽しめる人は良いと思います。わたしはタランティーノはあまり好きじゃないんですが、この映画は結構面白いと思いました。特にディカプリオの落ちぶれた過去のスターという役の存在感がすごいです。ランニング・タイム161分の大作、でも長さは感じませんでした。シャロン・テート事件が目的の人は別の映画にした方がいいと思います。

 

監督はQuentin Tarantino、出演はRick DaltonにLeonardo DiCaprio、Cliff BoothにBrad Pitt、Sharon TateにMargot Robbie、Jay SebringにEmile Hirsch、PussycatにMargaret Qualleyです。

2020年第23週 映画興行成績

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2020年第23週の映画興行成績です。

 

全米映画興行成績 Top 5

1(1) The Wretched

2(-) Becky

3(5) Max Winslow and the House of Secrets

4(3) Strike

5(-) Sex and the Future

 

1位の『The Wretched』は6週連続の1位。徐々に拡大されて今週末が最大となりましたが、それでも99館です。2位には45館で公開された『Becky』。アクション・スリラーで、ドライブインシアターでの上映が主流となっている今のアメリカでは、こうしたホラーやスリラーが好まれているようです。少しずつ数は増えていますが、まだまだ通常からすると正常な状況ではありません。ですので、今後の公開スケジュールを見ても全国規模で公開されるような映画は入っていません。

 

日本映画興行成績 Top 5

1(1) 心霊喫茶「エクストラ」の秘密 The Real Exorcist

2(-) デッド・ドント・ダイ

3(4) パラサイト 半地下の家族

4(-) AKIRA

5(-) ANNA アナ

 

1位は『心霊喫茶「エクストラ」の秘密』が4週連続の1位。2位はゾンビコメディ『デッド・ドント・ダイ』。4位の『AKIRA』は1988年版の4Kリマスター版。5位の『ANNA アナ』はリュック・ベッソンの新作。その他ではリバイバル上映で「アベンジャーズ」のシリーズが公開されています。日本でもまだまだ通常運転になっていない状況で、上映の延長やリバイバルなどでつないでいるような感じです。

私は、マリア・カラス

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2017年12月13日〜19日付 フランス興行成績第21位

 

フランス国内79館という限定での公開となった、20世紀最高のソプラノ歌手ともいわれたマリア・カラスのドキュメンタリー『Maria by Callas』です。亡くなってから40年後に発見された未完の自叙伝をもとに、プライベートな手紙や映像などを集めて製作されました。2017年11月のローマ映画祭がワールド・プレミアです。

 

マリアはギリシャ系の移民の子供としてアメリカのニューヨークで生まれ育ちました。1936年にギリシャに移り、年齢を偽って13歳でアテネ音楽院に入ります。そこで彼女はエルビーラ・デ・イダルゴに出会い、彼女の指導はマリアの運命を決めます。1938年のアテネ王立歌劇場で「カヴァレリア・ルスティカーナ」のサントゥッツァでデビュー。そこからイタリア、アメリカでもデビューして大成功を収めます。彼女の歌唱力、心理描写、演技はこれまでの退屈なオペラを変え、大絶賛を受けました。しかし体調不良からの公演の中止からの批判から、栄光に陰がさしてきます。自我の強い、わがままなスター、という世間の彼女を見るイメージと違い、実際のマリアは傷つきやすい、弱い女性でした。誹謗中傷や捏造されたスキャンダル、さらには自身のあまり良くない私生活から、彼女は精神的にも肉体的にも追い込まれていきます。

 

わたしはマリア・カラスという人を全然知らなくて、オペラにも全く関心がなかったので、このドキュメンタリー映画が初めてこの人と接するきっかけになりました。見た目は強面の(日本人のわたしからみるとそんな感じですが、海外ではそうではないのかも)女性で、物事をはっきりいう印象ですが、映画ではその時々の彼女の心情や友人に宛てた手紙などで、とても傷ついていた様子がうかがえます。前半はスターの道を駆け上がる様子と当時のコンサートの様子が描かれ、その後最初の夫、ジョヴァンニ・バッティスタ・メネギーニと結婚。しかし、夫は彼女自身というよりも歌手としての彼女に価値を見出すようになり、マリアの心は少しずつ悲しくなっていきます。そんな時に出会ったアリストテレス・オナシスとの友情と恋愛が後半部分の重要な展開になります。本人もインタビューで言っていますが、彼女が欲しいと思っていた女の幸せ、普通に結婚して子供を産んで、という願いは手に入れる事ができませんでした。それでも歌手としてここまで成功できた自分はまた幸せとも。マリアの歌手としての栄光(とさらにはその先の辛い部分)、オナシスとの女としての幸せ(これにも紆余曲折があります)も描かれていて、ひとりの女性の一生を体験したような、とても濃い時間を共有したような感じになりました。歌手としての彼女よりも、女としての彼女に焦点が当てられていたのはとても良かったと思います。

 

監督はTom Volf、ランニングタイムは113分、フランス映画です。

2020年第22週 映画興行成績

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2020年の第22週の映画興行成績です。

 

全米映画興行成績 Top 5

1(1) The Wretched

2(-) We Summon the Darkness

3(-) Strike

4(3) The Trip to Greece

5(2) How to Build a Girl

 

今週の1位は5週連続のNo.1となる(といっても全米で公開されている映画が数本のレベルで映画館も数館ですが)『The Wretched』です。コロナのパンデミックとなってからは最大の75館(これはすべての映画でです)で上映されています。少しずつではありますが、上映館数も上映本数も増えてきています。2位に初登場の『We Summon the Darkness』もホラーで、6館で公開されました。こちらは6月9日にブルーレイがリリースされる予定になっています。

 

日本映画興行成績 Top 5

1(1) 心霊喫茶「エクストラ」の秘密 The Real Exorcist

2(2) 天気の子

3(4) 一度死んでみた

4(3) パラサイト 半地下の家族

5(-) ブラッドショット

 

日本も緊急事態宣言の解除から全国で映画館が再開される動きとなっていて、300館を超える映画が増えてきています。その中で1位の『心霊喫茶「エクストラ」の秘密』は79館で1位、これで3週連続のNo.1です。2位と3位は共に300館超え、5位初登場の『ブラッドショット』はヴィン・ディーゼル主演のアメコミもので、92館の公開でした。

スノーマン 雪闇の殺人鬼

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2017年10月13日〜15日付 イギリス興行成績第3位 137万ポンド

 

ノルウェーの作家Jo Nesbøのハリー・ホーレ刑事シリーズの第7作目の映画化となるイギリス、アメリカ、スウェーデンの合作スリラー『The Snowman』です。このシリーズは1997年に第1作目「Flaggermusmannen」が刊行されてから、「Kakerlakkene」「Rødstrupe」「Sorgenfri」「Marekors」「Frelseren」「Snømannen」「Panserhjerte」「Gjenferd」「Politi」「Tørst」そそして2019年の「Kniv」と12作が発表されています。監督は「ぼくのエリ 200歳の少女」「裏切りのサーカス」のトーマス・アルフレッドソン。

 

雪の覆われた人里離れたキャビン。男が訪れ、子供の勉強ができてない事で母親に暴力をふるいます。母親は非合法な息子の事を男の妻に話すと言い出し、男はキャビンを出ていきます。母親は子供を連れて男の後を追い、そして車を凍った池に突っ込ませます。次第に氷が割れはじめ、息子は脱出しますが母親は車から出ようとはしません。車はそのまま沈んでいきました。

オスロ警察のハリー・ホーレは聡明ですがトラブルを抱えた刑事です。彼には別れた妻がいて、2人の子オレグともうまくいっていたのですが、今は別れていました。その元ガールフレンドのラケルは今新しい恋人のマティアスとうまく行っていました。マティアスは有名な外科医です。ハリーの元に新しい相棒となるカトリーネがやってきました。警察はシルビア・オッターソンという女性の行方不明の報告を受け、2人がその事件の担当をする事になりました。娘が朝目覚めると、母親が消えていたというのです。家の前にはなぜか家の方を向いた雪だるまがあり、彼女のスカーフがその首に巻かれていました。浮気が原因の失踪だろうと簡単に考えていたハリーですが、その彼の元に「雪だるま」と名乗る人物からの手紙が届きます。

 

英語が基本の映画なんですが、雰囲気がすごくヨーロッパっぽくてさすが北欧の監督だなと思いました。刑事としての能力はすごいですが、人間的(対人的にも)にいろいろと問題を抱えているところは重いドラマになっています。雪だるまを象徴として使う犯人、という中々ミステリーとしては魅力的な題材ですが、わたしの感じたところでは、この雪だるまを使う事の重要性というか必然性が何か欲しかったなあと思います。一匹狼風のハリーに新しい相棒となるカトリーネが付いて、あまり友好的でない雰囲気からスタートしていきますが、その2人の関係が次第に良くなっていくというパターンでもありません。犯人の意外性はあるものの、取って付けたような感じにも思います。こうしてみると、色々と問題がありそうで、最大なのはラスト。偶然というかたまたまというか、スッキリしないラストで、映画の全体の印象も同じような雰囲気になってしまっています。配役はいいですし、ドラマの雰囲気や風景の雰囲気もいいので、とてももったいないと感じました。ハリー・ホーレという刑事にはすごく魅力を感じたので、もし第1作目から映画化されたら見てみたいと思いました。

 

監督はTomas Alfredson、出演はHarry HoleにMichael Fassbender、Katrine BrattにRebecca Ferguson、Rakel FaukeにCharlotte Gainsbourg、Gert RaftoにVal Kilmer、Mathias Lund-HelgesenにJonas Karlssonです。

2020年第20週 映画興行成績

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2020年第20週の映画興行成績です。

 

全米興行成績 Top 3

1(1) The Wretched

2(2) How to Build a Girl

3(6) The Burnt Orange Heresy

 

全体的にはまだコロナの影響でほとんどの映画館は閉まっていますが、次第に限定ながら一部の映画館は動き始めました。この週末1位になったのはスーパーナチュラル・ホラーの『The Wretched』ですが、リリースの方法はビデオ・オン・デマンドとドライブインシアターとなっています。上映館数は21館。2位の『How to Build a Girl』は9館、3位の『The Burnt Orange Heresy』は1館でした。

 

日本興業成績 Top 5

1(-) 心霊喫茶「エクストラ」の秘密

2(-) 天気の子

3(-) パラサイト 半地下の家族

4(-) 一度死んでみた

5(-) 君の名は。

 

ようやく日本でも動き始めましたが、まだまだ新作の公開というよりは、これまでの続きか、大ヒット作の再上映がメインのようです。そういった状況の中で公開された新作が『心霊喫茶「エクストラ」の秘密』。製作総指揮・原作を宗教家の大川隆法、出演は千眼美子です。休業要請解除となった地域を中心に映画館が再開して、ランキング集計も約1か月ぶりに発表されました。

高台家の人々

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2016年6月4日〜6日付 日本興業成績第5位 1億20万円

 

森本梢子が集英社の漫画雑誌「YOU」に2012年12月号〜2017年4月号まで連載した同名漫画を原作とした『高台家の人々』です。映画公開に合わせたスピンオフドラマが2016年6月にdTVで配信されました。こちらは30年前の由布子とマサオ(高台光正の両親です)が結ばれるまでが描かれます。こちらでは和正を演じた間宮祥太朗がお父さんのマサルを演じました。由布子を演じたのは小松菜奈。56分です。

 

平野木絵は地味でいつも空想ばかりしているOLです。体調を崩して+最終日はずる休みもしての数日間の休み明けに、会社の同僚から海外から転勤でイケメンのエリート社員・高台光正がやってきた事を知らされます。木絵はそのカッコよさに憧れを感じますが、自分には縁のないことだと思っていました。そして空想だけなら、と光正が命を狙われているという設定で思い描いているところを光正に知られてしまいます。実は光正(とその弟妹の3人)は人の思っている事がわかってしまうテレパスでした。人の良くない本音が知りたくなくても入ってきてしまう光正にとって、木絵のコメディのような妄想は面白い反面心の休まるものでした。光正から木絵に接近し、自身の能力は隠しながらお付き合いが始まります。そしてついに光正が木絵を家に招待したのでした。光正の祖母はイギリス人の貴族の娘で、日本人の留学生と駆け落ちしたという過去を持っています。光正はクウォーターでした。祖父の茂正は事業で成功し、現在では高台家は有数のお金持ちとなっています。当然屋敷は大きく、貴族の血が流れているという事で、格式も高いのでした。お父さんのマサル(本当の名は茂正Jr.ですがこう呼んでくれといっています)は木絵の事を気に入ってくれますが、お母さんの由布子(お嬢様の生まれです)は木絵の地味な雰囲気、家は庶民、容姿は平凡という姿を見て、2人の結婚を反対します。

 

ラブコメのクィーンといってもいい綾瀬はるかが木絵を演じるこのお話、主人公の木絵の、飾らない人のよさ、面白さは綾瀬はるかがぴったりのように感じました。例によって原作の漫画を読んだ事ないので映画だけの感想ですが、この人はあまり観てる側に嫌な感じを抱かせない女優さんだと思います。人の心が分かってしまう彼氏と、そんな事を知らない彼女、という設定なので、当然お話の展開はその事実を知った木絵が、光正と一緒にいる事をしんどく思ってしまうという展開になるだろうなあという予想通りになります。それにお母さんの「息子の嫁にふさわしくない」というプレッシャーが重なる事になり、前半のコメディ全開の展開から一転、後半は結構重い感じになってしまいます。この部分が思っていた以上に重いので、コメディ好きのわたしでもちょっとマイナス点になるくらいでした。原作を知らないので原作通りなら仕方ないですが、わたし個人の好みから言うと、もうちょっと重い中にもコメディ要素を入れて欲しかったなと思います。それでもラストの木絵が光正との将来を決心する動機(こういうラストはお約束ですから)は素敵なものがありました。こういう想いはとても素晴らしいです。光正の祖母アンがキーパーソンになります。

 

監督は土方政人、出演は平野木絵に綾瀬はるか、高台光正に斎藤工、高台茂子に水原希子、高台和正に間宮祥太朗、高台由布子に大地真央、高台茂正Jr.(マサオ)に市村正親です。

マグダラのマリア

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2018年3月16日〜18日付 イギリス興行成績第10位 23万ポンド

 

新約聖書の登場する聖女マグラダのマリアを初めて長編映画の主人公にしたイギリスのバイブリカル・ドラマ『Mary Magdalene』です。映画版の終盤は19世紀に偶然発見された「マリアによる福音書」の内容に即していると思われます。マグダラ(町の名前です)のマリアは磔にされたイエスを遠くから見守り、埋葬を見届け、復活したイエスに最初に立ち会った人です。娼婦だったとかイエスと結婚していたとかいろいろと伝説のある人です。

 

西暦30年。マグダラで暮らしているマリアにお父さんは結婚話を持ち掛けます。しかし彼女はどうしても結婚したくありませんでした。でもそれは家族に大変な迷惑をかける事でもありました。それでも彼女には受け入れる事ができませんでした。そんなとき、マグダラにイエスとその一行がやってきます。彼の話を聞いたマリアはこれまでにない感銘を受けました。そして家族の制止を振り切って、イエスの一行に加わる事を決意します。ユダは好意的に彼女を受け入れてくれますが、ペトロは女は自分たち使徒を分断させるとしていい印象を持っていませんでした。物語はマリアの視点で描かれていきます。死んだ人を復活させる奇跡を目の当たりにした使徒たちは、神の国の到来を信じます。飢饉によって妻と子を失っていたユダは、神の国がやってくれば死んだ人たちに会えると信じていました。しかしマリアはイエスの苦悩に気づきます。それはイエスがもうすぐ神の御許に行くことになり、彼ら使徒との別れがくるというものでした。

 

わたしはクリスチャンではないので、純粋に当時の歴史物語として観ました。この時代の女性蔑視の習慣における女性の自由という点や、人の心を掴んで煽動していく恐ろしさと迫害、映画ではイエスは純粋に神の言葉を述べていきますが、使徒たちは純粋ではなく、イエスの教えを広める事そのものを目的としていたりする両者の相違など、人間ドラマとして見る事ができます。その中で一番純粋にイエスの教えに従っていくのはマリアのように思えました。この映画では、ただ1人イエスの復活を目撃したマリアを、彼女だけで他の使徒たちの前には現れなかったという嫉妬から排除する事になり、こういう世界観(当時の女性に対する)が後にマグラダのマリアを貶める事をする伏線につなげているように感じました。実際カトリックがマグダラのマリアを12使徒と同格に上げたのは21世紀に入ってからだそうです。マリアの映画での最後の姿はイエスに重なるものがありました。なかなか重厚な物語だったと思います。実はまりあという名前は、クリスチャンではないわたしですが、個人的にとてもなじみ深い名前でもあります。

 

監督はGarth Davis、出演はMary MagdaleneにRooney Mara、Jesus ChristにJoaquin Phoenix、PeterにChiwetel Ejiofor、JudasにTahar Rahimです。

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